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Funky (Funky Music)


Funky (Funky Music)

 定義付けで辞書編纂者の頭を悩ませ中の単語の一つです。一般的にはタバコや土、体臭の「臭い」という意味だったものが、アフリカン・アメリカンの音楽シーンから違った意味を持つようになってきています。まだまだ意味が変わって行くことが予想され、非常に興味深い言葉です。

 元々はラテン語で「煙り」を意味する言葉でした。(18世紀のオックスフォードで“そういう雰囲気である”から転じて“怖じ気付く、びくびくもの”と言うスラングに発展し、今も意味が一応残っています。)
 このFunkの意味が大きく変わったのは1950年代です。当時のジャズの世界では、4ビート・ジャズ、ビ・バップ、ハード・バップ、クールなどの表現方法が多様化していました。やがて伸びやかでモダンなハード・バップに、ゴスペルとリズム&ブルースの要素を取り入れ、“泥臭さ”を含んだ簡潔なメロディをもたせ、大衆にアピールしたジャズが生まれます。これが、ファンキー・ジャズです。「泥臭い」と呼ばせることで、、より“原始的/オリジナリティ”で“野生的な”という黒人社会のアイデンティティをわざと持たせたのです。ミルト・ジャクソンの「オパス・デ・ファンク」、ケニー・クラークの「ボヘミア・アフター・ダーク」などがファンク色を出した最初の作品と言われていますが、アート・ブレイキー・ジャズメッセンジャーズの「サン・ジェルマンのメッセンジャーズ」に代表される公演活動で世界的にもファンキージャズブームが爆発的に広まりました。
 このようなファンキーブームと当時の公民権運動の影響もあり、このFunkと言う単語はアフリカン・アメリカンの一部のスラングから一般的な語彙として広まって行くことになりました。その後ジェームス・ブラウンの出現で、1970年代には当初の「原始的な/野性的な」という意味から転じて 「黒人音楽本来の要素を強く打ち出した/ソウルフルな」、さらに「いかした/すばらしい/セクシーな」という意味まで持つようになります。20年後、50年後に廃れているか、意味がある程度固定するか、さらに意味が展開するか非常に微妙な単語です。

 この様に、短い期間で意味がめまぐるしく変わっている言葉なのでプリンスが「Funky Musicが好きだ」と言っている時、どういうものをファンキーミュージックと言っているのかちょっと掴みづらいところがあります(“僕の音楽=ファンキーミュージックだよー、わかんない!?”と言われそうな気もしますが)。

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