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Poseidon Adventure (My Name Is Prince)  |  back on....the wall (The Max)

I grind the ax (The Max)  |  Stop Sign (Love 2 the 9's)

7 (7)  |  Key (7)  |  1967 (The Sacrifice of Victor)


Poseidon Adventure (My Name Is Prince)

 同名の映画タイトルから来ています。ニューヨークからギリシャに向かう豪華客船が地中海で津波によりまっ逆さまにひっくり返ってしまい、大パニックになると言う内容です。
 「ポセイドン・アドベンチャー」という、そのままの名前で続編ともにビデオになっていますので、日本でも見ることができます。わたしはパニックものの映画が苦手なのですが、観た方は「絶品」と言います。
 発表年は1972年と古いのですが、タイタニックを凌ぐ、恐くて面白い作品だそうです。たぶん、プリンスもこの映画を見たので詩に取り入れたのでしょう。発表年と照らし合わせると、当時は14、5才…多感な年頃ですね。
 映画ファンの方には古典的名作らしいのでわざわざ明記するのも恥ずかしいのですが、念のために。

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back on....the wall (The Max)

 「壁に背中がついてしまう時」と日本語で書いてしまうとわからなくなりますが、英語では窮地に追い詰められてしまった時を言い表わすフレーズとして知られています。
 マンガの「トムとジェリー」を思い出して下さい。ジェリーがトムに追い詰められ、もう逃げる所もなく背中をぴったり壁に付けているシーンです。あれが文字どおりの“When my back is so far back it's on the other side of the wall”−「ぎりぎりの瀬戸際に追い込まれた」場面です。

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I grind the ax (The Max)

 「have an ax to grind(研ぐべき斧を持つ)」−「ひそかな思惑を抱く」ことを表す、英語の独特の言い回しからきています。
 このフレーズはアメリカ合衆国建国の父、ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)(1706- 1790)のエピソードからきています。この方は印刷業から身を起こし、のちにペンシルバニア大学の設立に力を貸し、合衆国憲法の制定にも一役買っています。避雷針や遠近両用眼鏡、揺り椅子、フランクリン型ストーブ(箱型で前空き式)を発明した科学者としても知られ、嵐の日に凧を飛ばして雷が電気であることを証明した実験は有名です(感電して亡くなった方がいますので、絶対にまねをしないで下さい)。
 若き日のベンジャミンの元に、砥石がうまく動くかどうか見たい、とある男が斧を手にやってきていいました。当時の砥石は大きな円筒型の石で出来ていて、レバーを回してローラー状の研磨面を回し、研ぎたい刃物をその面にあてるものです。ベンは重いローラーを回し、砥石がいかに動くかをデモンストレーションしてみせましたが、男は手に持った斧を砥石にあて、「まだまだこんなんじゃ、この砥石ではうまく研げるかわからない」と言います。ベンはへとへとになるまでローラーを回し、その結果、斧はピカピカになりました。とぎ上がった斧を手に男は大笑いして、ベンジャミンの労苦をねぎらうこともなく逃げてしまいました。男の目的は「その砥石でうまく研げることを確かめる」事ではなく、実は「斧を研がせる」ことにあったのです。ベンジャミンがそれに気がついた時にはあとの祭り、すっかり骨折り損をしたわけです。
 この話が元になり、別の思惑があることを「ax-grinding−斧を研ぐ」と言うようになりました。

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Stop Sign (Love 2 the 9's)

 私が持っている日本語の歌詞カードにはこう書いてあります。
 「What sign u are-?」(君のサインは何?)
 「Stop sign」(ストップ・サイン)
 これだと何がなんだよくわからないのですが…実は、「Sign」にひっかけただじゃれです。
 「Sign」は星座を意味しています。男性の「君の星座は何?」の問いかけに対し、「“立ち入り禁止”よ」いう交通標識に引っ掛けてあからさまに拒絶を示しているのです。
 これはよく使われるジョークのひとつで、「Do not enter」(立ち入り禁止よ)など、他にもバリエーションがあります。

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7 (7)

 キリスト教の宗教用語で、「7つの大罪」をさします。罪といっても、犯罪ではなく、「神に対する罪」をさします。

以上、7つです。これに対して、Prudence(賢明)、Justice(正義)、Fortitude(剛毅)、Temperance(節制)、Faith(信仰)、Hope(希望)、Charity(愛)の「7つの美徳」もあります。

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Key (7)

 ヨハネの黙示録、第20章第1節の文から引用がされています。
 「わたしはまた、一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から降ってくるのを見た。」(新共同訳)
 Keyを形容している「Very」は、「非常に」や「紛れもない真実の」という意味ではなく、名詞を強調しています。つまり、キリスト教圏で“鍵”というと信者ならわかる、「他ならぬあの」“鍵”を指しているのです。
 この曲全体は黙示録の20章と21章をもじっていますので、以下そのあらすじを紹介します。

 天使はこの鍵を使って底なしの淵の鍵を開け、悪魔を投げ込んで封印します。千年間、悪魔は閉じ込められていますが、その後再び解放され、人々を惑わします。誘惑された人々は兵隊となり都に攻め入ろうとしますが、突然天から火が下り兵を焼き付くし、その他の惑わされた人々は火と硫黄の燃える池に落ちていきます。残りの人々には祝福が与えられ、死も、悲しみも嘆きも労苦も存在しなくなります。
 その後、12の城壁で囲まれた、12の門を持つ大きな新しい都が立ちます。12の城壁の土台には12使徒の名が刻まれ、それぞれ12種類の宝石(1の土台-ジャスパー、2の土台-サファイア、3の土台-玉髄、4の土台-エメラルド、5の土台-紅縞瑪瑙、6の土台-紅玉髄、7の土台-かんらん石、8の土台-緑柱石、9の土台-トパーズ、10の土台-ひすい、11の土台-風信子石、12の土台-アメジスト)で飾られています。都の通りは広く大きく、透き通ったガラスのような純金で出来ています。夜のないこの都市で人々は神の栄光に照らされ幸せに生きます。

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1967 in a bus marked public bus... (The Sacrifice of Victor)

 黒人問題の歴史を知らないと、このくだりはピンと来ないかもしれません。
 1967年の前後はブラック・パワーのスローガンのもとにアフロ・アメリカンの運動が過激化していました。

 1964年、公民権法が成立し、投票、教育、公共施設の使用、一般用の宿泊・飲食施設での差別が禁止されましたが、直接には影響が出ませんでした。その年のニューヨークのハーレムでは暴動が発生し、翌年L.A.のワッツ、1967年にはデトロイトで暴動が発生し、死者30数名を出しています。1968年にはキング牧師が暗殺されています。
 行政側は公民権法で差別を禁止する一方で、差別を課してきた責任をつぐなう措置を取りました。1965年の「affirmative-action」(積極的差別是正措置)です。黒人や女性のための優先枠を設け、一定の比率で採用・入学させることを義務付け、それに従わない時には助成金等の支給を停止する措置です。

 この歌詞では公立学校に向かうスクールバスに子供達が人種の区別なく座らされています。おそらく「affirmative-action」の影響でしょうが、子供と言えどなんとなく居心地が悪かったのではないでしょうか。当時の子供達はまさに親達の偏見を解消するための「犠牲」でした。
  しかし、近年の合衆国では、この処置は逆差別に当たる、という意見があるようです。その優遇措置があるから、その能力がないのに昇進したり、職を約束されてしまうのではないか、という意見もあります。このような“黒人だから”職業の優先枠を特に設けるのはおかしい、という考え方からこの措置の撤廃を求める政治的動きが強まっています。こうなってくると、正当な評価の下で働いている人間に対しても人種的な偏見から来る風当たりがかえって強くなりますので、何が平等なのか、どうしたら公平になるのかをきめるのは非常にむづかしいものがあります。

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